紫色の目が嫌い。
 見えないから、嫌い。

 " ・・・どうして私だけなの?"


 そう言った相手は、なんて返したと思う?





English Word Story - Reject -






「・・・はぁ〜・・・」
 私のため息が木霊した。


 今、私はなぜかウィリー・ウォンカさんの工場内に住んでいる。
 と言ってもお隣さんのチャーリーが新しい工場長の候補になってるからであって・・・
 なぜか、なぜか。
 地下にあるチョコレートの川近くに家が建ってる。
 勿論彼の家もあるわけで、私の家はその隣に、そっくりそのままの状態で建ってる。

 ウォンカさんの招待と、チャーリー・バケット一家の強い要望のおかげなんだけど・・・私自身、あまり慣れない。





「・・・芳しくないなぁ」





 そして私はこれから帰路についている。

 ・・・ん?何処に行ってたって?
 それは勿論、ノエルさんのお菓子屋さん。
 通う日は減ったけど、それでも週に2回ほどお手伝いに行ってるんだよね。

 でも今日はそれだけじゃない。
 月に一度、私は大病院へ向かっている。
 どれもこれも、このオッドアイのせい。





「どうしよう・・・この検査結果」

 薄っぺらい紙を見ながら、ぼそぼそと独り言を呟いていた。
 落ち込んでることくらい自分でも解ってる。・・・ますます病状悪化って感じ?

 オッドアイ・・・それは、右目と左目が異なる色をしていることから言われている。
 専門的に言えば、 "虹彩異色症" って言う病気らしい。
 私の場合、赤と紫の目をしてる。・・・大っ嫌いな父親から授けられたもの。
 紫の目の方は、時を紡ぐごとに視力を落としている。

 ・・・その結果が芳しくなかったってこと。

 片目見えてて片目失明なんて、おかしいわよね。
 はぁ〜・・・破って捨てたい。


 ウォンカさんの巨大な門を横切って、端の方にある人一人が通れるくらいの門を開ける。
 チャーリーの家族と私しか通れない門を開くと、莫大な工場が・・・あれ?

「・・・こ、こんにちは」
「こんにちは・・・それが言うことかい?

 や、やばい人が門前に立ってました。
 立ってると言っても、門を開けた向こう側に立ってるあたり・・・まだ工場から出たくないみたい。
 っていうか今、フルネームで呼んだ?
 うわぁ・・・ウォンカさんのお怒りです。





 そもそも、このウィリー・ウォンカ工場長さん。
 私をお気に入りなのは嬉しいけど・・・ストーカーのようにくっついてくるのは何でだろう?
 独占したいのかな?とにかく恋人に束縛されてる感じがする。

「・・・ノエルさんのところへ行ってくるって言いませんでした?」
「でも遅すぎるとは思わないかい?」 
「・・・えっと・・・」
 あーもうこの工場長厄介だわぁ!
 仕方ないと思いつつ、これしか逃れられないことが解ってたから紙を差し出した。
「なんだい?これは」
 と、ウォンカさんは器用に杖を持ちながらも、検査結果の用紙を開いて読み始めてる。
 別に杖くらい持ってあげるのに。

 ・・・あぁ、検査結果見せたのウォンカさんが始めてなんだよねぇ・・・。



 それにしても、ウォンカさん真剣に読みすぎですってば。
 すごく居心地悪い・・・早く読み終えてよ・・・。
 私の気持ちが通じたのか、ウォンカさんは少し驚いた表情をしてこっちを見た。

 ・・・いや、正確には私の“瞳”を見たのかもしれない。


「・・・なるほどね」
 紙を閉じ、私に返してくれた。
 カサッと音がして、それがまたこの無言の雰囲気を引き立ててしまう。
「で、どうして早く言わないのかな?」
 なんか怖い。
 片目しか見えないから、ぼんやりなんだけど・・・でも表情までわかる。・・・怖い。

 この人は天然なのかな。
 彼の目を見るだけで、私にプレッシャーを与えることも安堵感を与えることも出来る。

 天才ショコラティエだけじゃない・・・包み隠せないじゃない。





「ウォンカさん・・・・・・私、短命なんですって」

「短命?」

「そう・・・短命。・・・・・・片方だけじゃなくて、時期に全体の視力も落ちていくらしいです。で、命も短い」





 別にここまで言おうと思ってなかったんだけど、ウォンカさんが与える雰囲気が言わせたみたい。
 彼に隠し事って出来ないようね。

 ウォンカさんの顔が見れなかったから、彼の心情もわからなかった。
 でもそれでいいと思った。





「それなら僕も短命になろう!」

「・・・は?」





 何を言ってるんだこの人は!?
 と、思わず顔を上げた私が見たのは・・・優しい笑みの、ウォンカさん。

 ほら、笑顔を見るだけでホッと気持ちが落ち着く。
 チャーリー以上に、私はウォンカさんを好いているみたい。




「そうとも!なんて簡単なことなんだ!!」
「簡単なことって・・・意味解って言ってます?」
「もちろんさ!は一人だから怖いんだろう?だったら僕も・・・そうだ、チャーリーも!」

 ・・・解ってないようね。
 でも、これがウィリー・ウォンカさんの優しさだって解ってる。





「・・・どうして私だけ、なんでしょうね」

 その答えに、ウォンカさんはなんと答えたと思う?








author's comment...
 あーもう自己嫌悪・・・この人かけない(汗)
 だって映画一回しか観てないし・・・口調わかんないよ〜!!!
 ・・・私は研究に研究を重ねる派なんです(笑)
 DVDが出るまで保留ですね。

 この話もグダグダです。
 本当にごめんなさいっ!!!!
 ウォンカさんじゃないですよねー全然・・・(涙)