Very Short Story - Feather of an angel -

「うわぁ、ふわふわ!!」
 私の声にウォンカさんの表情も笑顔。


 ここは、いろんな発明を研究するお部屋。
 私はウォンカさんに呼ばれて来たんだけど、部屋に入った途端目を輝かせた。

 部屋中に、ふわぁっと白く綺麗な羽が幾つも舞い上がってる。
 それは白い雪が降ってるかのようで、とてもロマンチックな感じ。
 私は見とれながらも、ウォンカさんの近くに寄る。


「どう?綺麗でしょ!」
 ウォンカさんが自慢気に言う。
 私が頷くと、“発明してよかった”と言いたげに何度もかみ締めてる。


 この羽は透明な筒から出されてるみたい。
 ふわふわと舞ってる姿は、まるで天使が飛び立った後のようで綺麗。


「これ、お菓子ですか?」
「もちろんさ!」

 緩やかに舞い降りる羽の一つを手に取り、私へ差し出してくれた。
 それは「食べてごらん」と言ってるみたいで、遠慮せずに口に入れてみた。


「・・・んっ!」

 口に入れた途端、ふわぁっと柔らかい苺の風味が広がる。
 さらに溶けるように羽は無くなり、それはまるで綿飴のような感覚だった。


「ふわふわで美味しい〜っ!!」
「君ならそう言うと思った!」

 満足気な笑みを浮かべ、ウォンカさんは上を見上げる。
 何を見てるんだろう?私も見上げてみた。


「・・・なんて名前がいいと思う?」

 ウォンカさんの言葉を聴いて、少し考え事。
 それでも天使の舞は止まらないみたいで、絶え間なく羽が舞ってる。


 私は自信たっぷりで答えた。
 絶対ウォンカさんは絶賛してくれるはずよ。




「 "angel dances" って、どうです?ウォンカさん。」